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立ち読みコーナー
この方法で生きのびろ!《究極サバイバル篇》
ジョシュア・ペイビン 著 / デビッド・ボーゲニクト 著 / 倉骨彰 訳

ゾウの群れが地響きたてて押しよせてきたら
物陰に隠れることができなかったら、地面にあおむけになる ゾウはやみくもに突進してくるようなときでも、あおむけに横たわっている人間をわざわざ踏みつけるようなことはあまりしない 1 急いで物陰に身をかくす
 ゾウが暴走しはじめるのは、物音にびっくりしたり、危険を感知したときである。何かのはずみでゾウが急に走りはじめ、しかも自分に向かって突進してきたときは、ゾウに背を向けて逃げてはいけない。ゾウは時速40キロのスピードで走れる。しかも、全速力で直進しながら右にでも左にでも自在に方向転換できる。かなり急な坂道も駆けあがれる。ゾウの大群が突進してくるのが見えたら、近くの物陰に急いで身をかくす。
2 急いで木に登る
 ゾウはやみくもに突進しているようなときでも、障害物にぶつからないように気をくばっている。ゾウの大群が自分に向かってくるのが見え、近くに登れそうな木があったら、逆あがりの要領ですばやく樹上に身をかくす。




白い粉が入った不審な封筒が届いたら
椅子かテーブルの上、風上に立つ
1 吸い込まないように注意する
 呼吸によって炭疽菌を大量に体内へ取り込んでしまうと非常に危険である。その粉が炭疽菌の粉末(芽胞)である可能性を考えて、息をとめて吸い込まないようにする。
2 椅子かテーブルの上に立つ
 間違っても床に這いつくばったりしない。床の近くで呼吸をしていると、床にこぼれた炭疽菌を知らないうちに吸いこむ危険性がある。白い粉が入った封筒や容器をさわるときは、かならず椅子かテーブルの上に立つ。その椅子やテーブルの高さのぶんだけ床から離れるので、炭疽菌を吸いこむ可能性をそのぶん減らせる。なお、エアゾールスプレー装置で散布される細菌兵器の炭疽菌は、長いあいだ空気中にとどまっている。




渡っている途中で跳ね橋が開きはじめたら
橋梁にへばりついて、すべり落ちるのを防ぐ 1 誰かに気付いてもらう
 ね橋の操縦室にいるオペレーターの注意をひいて、橋を止めてもらう。クラクションをけたたましく鳴らすなり、ヘッドライトをチカチカ点滅するなりして、橋の跳開部が上がりきるまでに気づかれる必要がある。操縦室の窓に死角があって、オペレーターの目に入らなかったり、何をしても反応を示さない場合は、次の方法を試みる。
2 バックして戻る
 跳ね橋の跳開部は、数分かけて上がりきるように設計されている。したがって、跳開部が上がりはじめたばかりで、まだ傾斜がそれほどきつくなければ、車をバックさせて戻る。完全に跳開部の外まで戻りきれなくても、戻れるだけバックさせて戻ったほうがよい。




ジョシュア・ペイビン
コンピュータ・ジャーナリスト。

デビッド・ボーゲニクト
編集者・ライター。

倉骨彰
数理言語学博士。翻訳家。「この方法で生きのびろ!」シリーズほか翻訳書多数。著書に『説得できる英文Eメール200の鉄則』(日経BP社)などがある。