矢野和男
株式会社日立製作所 フェロー。株式会社ハピネスプラネット代表取締役CEO。1959年山形県酒田市生まれ。1984年早稲田大学物理修士卒。日立製作所入社。91年から92年まで、アリゾナ州立大にて共同研究に従事し、帰国後1993年に単一電子メモリの室温動作に世界で初めて成功し、ナノデバイスの室温動作に道を拓く。その後、データを活用した人間や組織研究とそのためのウエアラブル技術のパイオニアとして論文被引用件数は4500件、特許出願350件を越える。米「ハーバードビジネスレビュー」誌に、開発したウエアラブルセンサが「歴史に残るウエアラブルデバイス」として紹介される。産業分野へのAI活用を牽引し、開発した多目的AI「H」は、物流、金融、流通、鉄道などの幅広い分野に適用された。組織、生産性、心理学、人工知能からナノテクまでの専門性の広さと深さで知られる。著書『データの見えざる手』(草思社)が、BookVinegar社の2014年ビジネス書ベスト10に選ばれ、2021年には『予測不能の時代』(草思社)を上梓。人や組織の幸せをデータで追求した一連の活動は、米ハーバードビジネススクールのケースになり、世界のMBA教育で活用されている。2020年に株式会社ハピネスプラネットを、日立からスピンアウトして設立し、代表取締役CEOに就任。