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何よりも酒場を愛する著者による、名店の蘊蓄、逸話の数々!

銀座、浅草、湯島、大塚、神田、神楽坂……。居酒屋、立ち吞み屋から、バー、蕎麦屋、焼鳥屋、鰻屋まで、東京の名酒場を軽妙な文章で紹介する一冊です。
本書がデビュー作となる著者、奥祐介氏は元書籍編集者で、担当する批評家・福田和也氏に「よい酒場はみんなこの人に教わった」と評された人物。
「わが酒都・大塚」の章にあるように、老舗居酒屋「江戸一」に惚れ込んで店の近くに居を構えるなど、何よりも酒場を愛し、多くの店に実際に通って親しんできた著者だからこそ描写できる、現役の店はもちろん、今はなき名店の蘊蓄、逸話の数々に圧倒されます。
そして本書のもう一つの特徴は、独自の文体です。「まえがき」は次のように始まります。「はい、ご免なさいよ。/憚りながら東京のまちで半世紀吞んだくれてるわたし――(中略)吞めるときは吞む。吞めるうちは吞む――以上、わが酒道の覚悟とオキテでありまして、自己紹介でございィ」。落語の影響が見られる、自由闊達、融通無碍な語り口がとにかく楽しいのです。
「せんべろ」と呼ばれる大衆酒場や立ち吞み屋から、貴重な一杯を供してくれる銀座のバーまで、酒場の魅力を十二分に伝える本書は、読むだけでも吞みたくなること間違いなしですが、実際に店を巡る際のガイドブックとしても最適です。巻末には本書に登場するのべ433店(!)の一覧を併録。是非ご一読ください。
(担当/渡邉)
本文より
昼酒。
いいねぇ。大好き。
サラリーマンがそろそろランチを終えて席を立つころ、入れ違いにドアを押す。
「へへ、悪いね。あっしはこれから一杯やらせてもらうよ」なんて心でつぶやきつつ、独酌に具合の良さそうな席をさがす。「あすこ、いいですか」……運よく窓際のふたり席を確保する。ここなら相席はない。
目次
まえがき
東京の居酒屋四天王
昼酒礼讃
浅草呑み処案内
冷やの季節
ビール天國
銀座バー・フライ
今宵はマティーニ
スウィングしなけりゃ銀座じゃない
おぎりよ今夜も有難う
春日往来贔屓引倒
銀座の百年酒場
つまみ番付
花見電車ご休憩処案内
本家「ガールズバー」
一杯入魂
酒縁あり
ガード下がお待ちかね
立呑みでも・しか
浅草宵待ち散歩
居酒屋の相思相愛
わが酒都・大塚
銀座・焼鳥街道
東京駅で逢いましょう
神田ラビリンス
湯島界隈日暮れ酒
墨東ぞめき
春のカクテル
日本酒のカナヅチ
独酌の時間
あとがき
本書に登場する名店一覧 編集部篇