草思社

話題の本

このエントリーをはてなブックマークに追加

不便で楽しい!

ローカル鉄道と路線バスでめぐる 果てしなきイタリア旅
公益財団法人日伊協会常務理事 二村高史 著
ローカル鉄道と路線バスでめぐる 果てしなきイタリア旅

法政大学名誉教授 陣内秀信氏推薦

「イタリア大好き人間をディープな旅へ誘う必携の書!」

■ツアー旅行では絶対にたどり着けない“へんぴ”な田舎の町や村を多数紹介!

 旅に出たいけれども、物価高問題もあり、飛行機代も滞在費も高騰し、なかなか思うように旅に出られないと嘆いている人も多いのではないでしょうか。
 でも、たとえお金や時間がなくても、何かと閉塞感漂う日常を気分だけでも脱出したい……。
 本書は、そんな方々に向け、1981年にシベリア鉄道でイタリアを旅して以来、全20州大小250以上の村や町を公共交通機関(たまにタクシー)をつかって乗り継ぎ、踏破してきた著者に、観光客が絶対行かない(行けない!?)、イタリアの小さな村々を巡る楽しいひとときを紹介していただく一冊です。
 ローマやミラノ、フィレンツェなどの著名都市については一切触れず、ローカル線でしかたどり着けない“へんぴ”な地域だけを中心に8つのイタリア旅を取り上げています。

■「旅の楽しさ」の原点を思い起こさせてくれる一冊

 「コスパ・タイパ」重視の現代、こんなに非効率な旅を続けている人が、まだいたのか、と驚かれるかもしれません。
 でも、一見行き当たりばったりのような著者の旅の様子を読んでいくうちに、いつのまにか読む側もイタリアの田舎町の日常に入り込んでいるような錯覚に陥り、著者と同じ視点で、次々に起こる旅のハプニングに戸惑ったり、悪戦苦闘したりしつつも、食べ歩き、飲み歩き、町歩きを共に楽しみながら読み進められる内容となっています。
 少年時代から鉄道乗り歩き、撮り歩きの楽しさに目覚めたという著者の好奇心は、まさに筋金入り。自分が主体的に考えて動かなければならない公共交通機関の旅は、旅本来の楽しさを思い起こさせてくれる方法と言えるでしょう。
 本書の存在を、ぜひ多くの方に知っていただければと願っております。

(担当/吉田)

本書で紹介するイタリア8つの旅

1.シチリア島の裏街道を鉄道&バス乗り継ぎ旅(シチリア州)
2.イオニア海沿いを走る鉄路に沿って乗り継ぎ旅(カラブリア州)
3.ローカル私鉄に乗って半島めぐり旅(プーリア州)
4.狭軌の私鉄と小さな路線バスで奇岩の田舎町をめぐる旅(バジリカータ州)
5.アペニン山脈の別世界の廃線跡をバスで乗り継ぎ旅(アブルッツォ州~モリーゼ州)
6.アルプスのふもとの小さな町をローカル鉄道VS路線バス乗りくらべ旅(ヴァッレ・ダオスタ州)
7.伝統と神秘の不思議な島、鉄道&バス乗り歩きの旅(サルデーニャ州)
8.イタリアの中にあるドイツ「南チロル」を再発見する旅(トレンティーノ-アルト・アディジェ州 ボルツァーノ自治県)

著者紹介

二村高史(ふたむら・たかし)
公益財団法人日伊協会常務理事。1956年東京下町生まれ。小学生時代から鉄道の乗り歩きに目覚め、学生時代は日本中を旅する。東京大学文学部卒業後は、シベリア鉄道経由でイタリアをはじめとして南欧各地をめぐる。その後、塾講師、パソコン解説書制作、日本語教師などを経験してフリーランスの物書き、写真撮りに。著書に、『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)、『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)、『鉄道黄金時代1970's ディスカバー・ジャパン・メモリーズ』(日経BP)など。
この本を購入する