話題の本
話題の本一覧
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「明日に向かって種を蒔け!」 2000年以上前から伝わる心に刺さる不思議な名言

旧約聖書の一部である「コヘレトの書」は、人生の意味や人間の生き方についての深い問いかけがなされる書物。コヘレトは、「伝道者」や「賢者」とも呼ばれる人物で、この書の著者だとされています。コヘレトは人生の無常と空しさを投げかけつつも、しかしそれを楽しむことの重要性を伝え、過ぎ行く日々の生活の中でできるだけ充実した時間を過ごすように勧めています。また最後には、人間の努力だけではとうてい解決できない事象が多いという現実を受け入れ、神の意図や導きに信頼を置くことが大切だとも伝えています。
戦争、政治不信、生きづらさ……。世の中はますます混迷を深めています。建設的な悲観主義者コヘレトは、「明日に向かってとことん種を蒔け」「くじけるな、今日を生きよ」と呼びかけます。聖書の中で最も風変わりといわれる書ですが、不思議な魅力に満ちた奥深い名言の数々が、閉塞感に苛まれる現代の私たちの背中を押してくれます。
本書はコヘレト研究の第一人者である著者が、まったく新しい解釈で全編解説をした「令和版コヘレト」とも呼べる意欲作。キリスト教信者でない方の心にも響く究極の言葉集です。
(担当/五十嵐)
目次
目 次
はじめに コヘレトの言葉の魅力と魔力
第1章 すべては空しい
1-2節 導入の言葉
3-11節 冒頭の詩
12-18節 王の企て①「知者としての王の企て」
第2章 飲み食いを楽しみなさい
1-11節 王の企て②「富者としての王の企て」
12-21節 王の企て③「王の後継者への疑念」
22-26節 王の企ての結び
第3章 すべてに時がある
1-17節 時の詩文
18-22節 死の宿命
Colum1
時を超えて真実を伝えるメッセージ
コヘレトの言葉と現代を生きる私たちとの共通性
第4章 見よ、虐げられる人の涙を
1-8節 太陽の下での虐げ①
9-17節 太陽の下での虐げ②
第5章 小さな幸いこそ日々の賜物
1-6節 太陽の下での虐げ③
7-16節 太陽の下での虐げ④
17-19節 太陽の下での虐げ、その結論
第6章 たとえ千年を二度生きても、幸いを見ることはない
1-6節 太陽の下での不幸①
7-12節 太陽の下での不幸②
Colum2
コヘレトの時代も先が見えなかった
社会状況が酷似していた格差社会の実態
第7章 死の日は誕生の日よりも良い
1-14節 太陽の下での不幸③
15-22節 黙示批判①
23-29節 黙示批判②
第8章 太陽の下で不幸は起こる
1-8節 黙示批判③
9-14節 太陽の下での不幸④
15-17節 太陽の下での不幸、その結論
第9章 生きてさえいれば、希望がある
1-6節 死の宿命
7-10節 対話
11-12節 時と偶然
13-18節 時代への提言①
Colum3
最悪のシナリオを描き、最善を尽くせ
コヘレトが教えてくれる今の私たちへの指針
第10章 何が起こるかを人は知り得ない
1-15節 時代への提言②
16-20節 時代への提言③
第11章 最善を尽くし、徹底して生きよ
1-6節 決定と不可知
7-10節 対話①
第12章 塵は元の大地に帰る
1-2節前半 対話②
2節後半 結末の詩
9-14節 コヘレトの後書き