話題の本
話題の本一覧
- 一杯の酒が、王朝、宗教、文学を、語りはじめる。
- 11月発売新刊のお知らせ
- 変革すべきは「社員の意識」ではない。「組織の文化」だ!
- 14世界の伝説や神話の向こうにある「現実の種」を追う!
- 10月発売新刊のお知らせ
- 松竹娯楽映画の王道を歩んだ監督の一代記、創作の秘密。
- 巨星たちの「魂」に触れる、渾身の近現代文学論
- 残酷で理不尽なこの世界を正しく自由に生き抜くための少年マンガ論
- 9月発売新刊のお知らせ
- アートからSNSまで、キュレーションはどのように世界を席巻したのか?
草思社ブログをご覧ください
一杯の酒が、王朝、宗教、文学を、語りはじめる。

キリストのワインから、捕囚された教皇のシャトー、ナポレオンのシャンパン、プルーストのビールまで――
本書は、フランス文学者・鹿島茂氏が、
ワイン、ビール、リキュール、ウィスキー、ブランデーなど、
一杯の「酒」を手がかりに
歴史や文学を縦横に読み解く出色のエッセイ集です。
キリスト教はなぜワインを「良きモノ」として認めたのか?
フランスのボルドーワインの発展に、なぜイギリス王室が深く関わったのか?
アヴィニョン捕囚の教皇が愛したシャトーは、その後どんな運命をたどったのか?
ロマネ=コンティの名を残したコンティ公とポンパドゥール夫人のブドウ畑争奪戦とは?
名酒の来歴をたどれば、
王朝の盛衰、教会の権威、交易の実態、野心家たちの内面までもが
浮かび上がってきます。
文学に登場する酒もまた、時代と社会を雄弁に語ります。
バルザック『人間喜劇』のワインと料理のマリアージュ、
プルーストが好んだ生ビール、
ヘミングウェイのカクテル「ジャック・ローズ」……。
作中の何気ない一杯にも、時代の風俗や階級意識、人間の嗜好が刻まれています。
酒の来歴から政治史、宗教史、社会史、文学史がつながり、
ヨーロッパ文明の思いがけない姿が見えてくる。
著者ならではの博識と洞察が光る一冊です。
ワイン用語解説・産地地図付き。
(担当/貞島)
目次
本書に登場する主なワイン産地
まえがきに代えて
ワイン用語解説
Iワインは歴史を語る
1衣食足りて、酒の差異を知る
2アンフォーラ(壺)の発掘が語るワイン前線
3キリスト教の聖餐式とワイン
4テーブル・ワインの本質
5ワインとクマの縫いぐるみの恩人、サン・マルタン
6ワインの守護聖人、サン・ヴァンサンの伝説
7樽の発明と、樽職人のうまい商売
8ワインを変えた「瓶・コルク栓・コルク抜き」
9ボルドー・ワインはイギリス人の酒だった
10暗愚な英国王のボルドー・ワイン贔屓
11英仏百年戦争の英雄ゆかりのワインブランド
12ヴェルサイユに「ボルドー」を広めた公爵
13フランス政治史とワインの関係
14政治と酒におけるブルゴーニュVSアルマニャック
15ボルドーとブルゴーニュの「ワイン畑」がたどった運命
16シトー会修道院とブドウ畑
17シトー会系女子修道院とブルゴーニュ・ワイン
18ワイン樽の中での溺死を選んだクレランス公
19アヴィニョンに捕囚された教皇が愛したワイン
20「二十リューの勅令」とワインの発展
21“シャンパンの父”ドン・ペリニョンの謎
22「王のワイン」の座をかけた、シャンパーニュとブルゴーニュの戦い
23スパイス入りホット・ワイン〈ヴァン・ショー〉
24仏墺外交に一役買ったトカイ・ワイン
25七年戦争とフランスのワインの関係
26ポンパドゥール夫人とコンティ公のブドウ畑争奪戦
27モエ・エ・シャンドンとナポレオン
28シャンパン界の女傑・クリコ未亡人
29ナポレオン一族とボルドー・ワインの格付け
30メドック二級格付け「レオヴィル・ラス・カーズ」の謎解き
31ナポレオンが好んだ“ワインの王様”ジュヴレ=シャンベルタン
32ナポレオン三世が好んだ“テーブル・ワイン”
33フランス第二帝政期のボルドー高級シャトー争奪戦
34パリで美食を追求したオペラの巨匠ロッシーニ
Ⅱビール・リキュール・ウィスキー・ブランデーもまた歴史を語る
35フランスは実は「ビール大国」
36フランス人の愛飲ビール『1664』は、何と読む?
37エールの守護聖女!? 中世ドイツのヒルデガルト
38ルイ十六世由来の「バーボン」
39飲料の形容詞「インペリアル(アンペリアル)」の謎
40ナポレオンの大陸封鎖令とスコッチ・ウィスキーの躍進
41食前酒には「デュボネ・ルージュ」
42 チェコの薬草リキュール「ベヘロフカ」
43南仏の夕方の青空と〈モナコ〉というお酒
Ⅲ酒で読むフランス文学
44モラリスト文学の祖・モンテーニュが相続したワイン畑
45やり手ワイン業者でもあったモンテスキュー
46バルザック作品に見るワインと料理の「マリアージュ」
47バルザック《人間喜劇》の中のシャトー・ラフィット
48十九世紀フランス人の飲酒量
49バルザックの「家飲みワイン」
50“ウズラの手羽肉×シャンパン”というマリアージュ
51シャブリの意外なマリアージュ
52燻製ニシンのお相手にはミュスカデ
53フランス人のカーヴ愛
54アンリ四世の時代のシュレーヌ・ワインの評価
55 ヒポクラテスが奨励!? ワインの「海水割り」
56「うましワインあるところによきラテン語あり」
57 アレクサンドル・デュマの「ジョワニー・ワイン」
58ボードレールが謳う「ワインの本質」
59フランス風ホットワインとラバの恨み
60ゴーシェ神父の薬草リキュール
61美食学界のスキャンダル、モンスレ事件
62「パンチ酒」とはどんな酒か?
63リキュールの楽しみと魅惑のキュラソー
64「至善至高の神」へのリキュール
65プルーストの「アスティ・スプマンテ」
66プルーストと、『赤い百合』のトカイ酒
67『失われた時を求めて』に描かれた銘酒レオヴィル
68“めったにないごちそう”シャトー・ディケム×ズアオホオジロ
69ポール・ヴァレリーの名詩「失われたワイン」
70作家シドニー=ガブリエル・コレットのワイン
71「フィーヌ・シャンパーニュ」とは何か
72詩人プレヴェールのラム入りコーヒー
73シュルレアリストも飲んだ「ヴァン・グリ」
74マンダリン・キュラソーの歴史
75アプリコット・カクテルと現象学
76ノーベル賞作家にしてブドウ栽培家クロード・シモン
Ⅳ酒で読む世界文学
77シェイクスピアはなぜ「バーガンディーの牛乳」と書いたか
78ボジョレー・ロゼの意外なマリアージュ
79ヘミングウェイの深紅のカクテル「ジャック・ローズ」
80「パリのアメリカ人」の飲みっぷり
81アニス系リキュール「ペルノー」とヘンリー・ミラー
82『凱旋門』で名声を得た酒、カルヴァドス
83ロシア文学から見える世界の飲酒事情
84ロシア宴会の主役になったウォトカ
85「過ぎたるは猶及ばざるがごとし」
86酒礼讚の詩『ルバイヤート』
あとがき
